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『夏が逝く瞬間』

『夏が逝く瞬間』
原田伊織、河出書房新社、2005年3月

 先日読んだ『明治維新という過ちー日本を滅ぼした吉田松陰と長州テロリストー』の印象が強烈だったので、この著者をもっと知りたいと思い読んでみました。

 この本はさらっと何の抵抗もなくあっという間に読了。『明治維新という過ち』のイメージが強すぎて、なんとなく著者の自伝と思い込んでいたのですが、実は中学生と女性教師との純愛フィクションでした。ただ主人公のイメージは著者自身で、1946年生まれ彦根市育ちという設定。
 石田三成の居城だった佐和山、佐和山から仰ぎ見る伊吹山などの描写力は一流です。そしてこの本でも著者に武士道を教えた母親は重要なキャラクターです。

 気持ちよく読めました。著者の人となりを少しだけ理解出来たような気がします。

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