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まぐだら屋のマリア [読書]

原田マハの3冊目です。

『まぐだら屋のマリア』
原田マハ、幻冬舎、2011年7月

内容詳細
東京・神楽坂の老舗料亭「吟遊」で修業をしていた紫紋は、料亭で起こった偽装事件を機にすべてを失った。料理人としての夢、大切な仲間。そして、後輩・悠太の自殺。逃げ出した紫紋は、人生の終わりの地を求めて彷徨い、尽果というバス停に降り立った…。
 バス停近くの定食屋「まぐだら屋」。様々な傷を負った人間が、集まってくる。左手の薬指がすっぱり切り落とされている謎めいた女性・マリア。母を殺したと駆け込んできた若者。乱暴だが心優しい漁師。そしてマリアの事をひどく憎んでいる老女。人々との関わりを通して、頑なになっていた紫紋の心と体がほどけていくが、それは逃げ続けてきた苦しい現実に向き直る始まりでもあった・・・。生き直す勇気を得る、衝撃の感涙長編。((「BOOK」データベースより)

 『「まぐだら屋」の「マリア」』は聖書の中の「マグダラのマリア」からきたらしい。また紫紋(シモン)に湯田(ユダ)、与羽(ヨハネ)という男性や、丸狐(マルコ)と名乗る青年までもが登場する。となれば「桐江という老女」は、もしかするとキリストでは? しかし幼稚園がキリスト教系だっただけで聖書にまったく馴染みのない私には著者のこれらの命名の意図がまったく理解出来ません。

 今までに読んだのは『総理の夫』と『本日は、お日柄も良く』で、同じような政治物でなんの違和感もなく読めたのですが、今回のは全く異なる話・筋書きなので吃驚。

 心に傷を負った人達が、自死を思い故郷や大切な人から逃げだし、さまよう。最果ての地の食堂での心温かい人々との関わりの中で、行き直す勇気を得て、大切な人の待つ故郷に帰っていくという感動物語で一気に読めます。面白い。
 しかし、なにか話の筋に飛躍が多すぎて現実感がなく読んだあと少し白けました。

 それにしても最も大切な人というのは、誰にとっても母親なんだと・・・!

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